AWS SAP合格記 — Slack DMで作るサービス別ノート勉強法

AWS SAP試験に合格するために実践した「サービス別ノート勉強法」。問題を解くだけで終わらせず、サービス軸で知識を再構成することで体系的な理解を得る方法論。

はじめに — SAP試験は「知っている」では受からない

AWS ソリューションアーキテクト プロフェッショナル(SAP)は、AWSの資格試験の中でも最難関の一つだ。試験範囲が広いだけでなく、「どのサービスをどの条件で選ぶか」という判断力を問われる。似たようなサービスの使い分け、複数のアーキテクチャパターンの中から最適解を選ぶ力が必要になる。

受験時点でのAWS実務経験は約1.5年。仕事をしながらの学習で、まとまった時間の確保が難しかった。平日の通勤時間や昼休みなど、隙間時間を使った勉強がメインという制約があった。

そんな中で編み出したのが「サービス別ノート勉強法」だ。結論として、この方法は合格に効いた。それ以上に、試験後も実務で参照できる「自分だけのリファレンス」が手元に残ったのが大きな副産物だった。

勉強法の核心 — 問題軸ではなくサービス軸で整理する

使った教材は Udemyの模擬試験問題集。これをひたすら解く。ここまではよくある勉強法だと思う。

ポイントはその先にある。正解・不正解を問わず、自分が理解できていない・覚えていない箇所をサービス別に整理・まとめていく

なぜ「問題別」ではなく「サービス別」なのか。

  • 問題別のまとめ は、「この問題の答えはC」という暗記になりやすい。問題の文言が変わると対応できない
  • サービス別のまとめ は、そのサービスの仕様・ユースケース・制約を体系的に理解することになる。問題のバリエーションに強い

たとえば、Kinesis Data Streamsの問題を間違えたら、その問題の解説だけでなく「Kinesis Data Streams」というノートにシャードの仕様、SQSとの使い分け、拡張ファンアウトの条件など、関連する知識をどんどん追記していく。

こうすると、同じサービスに関する問題を何度か間違えるうちに、ノートが充実していく。5回目くらいには「ああ、またKinesisか」と、そのサービスの全体像が頭に入っている状態になる。

具体的なやり方 — Slack DMをクロスデバイスメモ帳として使う

ノートの記録先には Slackの自分宛DM を使った。

なぜSlackか:

  • デスク(PC)でも移動中(スマホ)でも書ける・読める — クロスデバイスで同期される
  • 検索が効く — 「Kinesis」で検索すれば関連メモがすぐ出てくる
  • 書くハードルが低い — きちんとしたドキュメントではなく、メモ書きでいい。箇条書きでポイポイ放り込める
  • 通知がこない — 自分宛DMなので誰にも邪魔されないし、邪魔もしない

やり方はシンプルだ:

  1. Udemyの模擬試験を解く
  2. 解説を読みながら、理解が浅い箇所を見つける
  3. Slack DMに「# サービス名」でメッセージを送り、仕様やユースケースをまとめる
  4. 同じサービスについて新しい知見があれば、既存のメッセージにスレッドで追記する
  5. 隙間時間にスマホで読み返す

とくに4が重要だ。スレッドで追記していくことで、1つのサービスに関する知識が1箇所に集約される。あとから読み返すときに「このサービスのことはここを見ればいい」という状態になる。

振り返り — この方法で得られたもの

この勉強法で得られたのは、単なる合格以上のものだった。

体系的な理解: サービスごとに整理することで、「このサービスは何のために存在し、どんな課題を解決するのか」という設計意図が見えるようになった。たとえばSQSとKinesisの違いは、暗記ではなく「メッセージング vs ストリーミング」という設計思想の違いとして理解できた。

判断力: 似たサービスの使い分けの軸が整理された。「リアルタイム性が要件ならKinesis、順序を問わない非同期処理ならSQS」「S3直接アクセスでいいのか、CloudFront経由にすべきか」のような判断基準が自分の言葉で語れるようになった。SAP試験はまさにこの判断力を問う試験なので、相性が良かったと思う。

試験後も使えるリファレンス: 実務でAWSのアーキテクチャを検討するとき、自分が作ったノートを参照することがある。公式ドキュメントより「自分がつまずいたポイント」が凝縮されているので、効率がいい。

サービス別ノートの全文

学習中にまとめたサービス別ノートの内容を、ユースケースと判断軸ベースで再構成した記事を公開しています。「どのサービスをどの条件で選ぶか」を整理したノートとして、試験対策や実務のリファレンスに使えるはずです。

AWS SAP サービス別ノート — ユースケースと判断軸で整理する

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